マーク電子(相模原市緑区)は「R&Dイノベーションセンター」を完成、本格稼働させた。医療機器や放射線測定器などを同センターで開発。大手メーカーに対して、OEM(相手先ブランドによる生産)供給する。

医療機器開発を本格化

県央地域では珍しく生産機能を兼ね備えた医療機器分野の本格的R&D拠点。東京大学や北里大学などとの産学連携も加速させる。

同社は試作・開発から量産までをカバーする企業。米リーマンショックを機に、付加価値の高い医療機器分野にシフト。2009年には医療機器の品質管理システムに関する国際規格「ISO 13485」を取得したほか、翌年には県から医療機器製造許可も受けている。

今回完成した新棟は、同市緑区橋本台1丁目、本社の近隣に立地。建設にあたっては、県の企業誘致施策「インベスト神奈川セカンドステップ・プラス」を活用。投資額は約1億4000万円としている。

3階建て。同社の研究開発部門を集約した。1階には、製品開発や品質保証などに活用する環境試験設備の専用エリアを設けた。また、リラックスした空間で社員がアイデアを生みやすくする環境を整えた「イマジネーションルーム」も置いた。

一方、2階は生産ライン、3階は3Dプリンターを完備した設計開発機能になっている。

同社の小山正信社長は「当社がこれまで歩んできた道のりの集大成とはいえ、これからの事業の中核をなす施設となっている」と話した。

(2016年3月号掲載)