スニッカーズ(横浜市鶴見区豊岡町)は、姉弟の二人で経営するアメリカンタイプのカウンターバー。JR鶴見駅西口5分の小さな店に広い年齢層の顧客が集まる。順調な経営は商品の品質・コストだけではなく、顧客同士をつなぐ「コミュニケーション力」に支えられている。
お得な「オリジナルコイン」で集まる客
店内は高めのカウンターとスツール、外国ビールブランドが細いネオン管の光で浮かぶほどよい照明に、床のタイルは店主の堀内公明さんこだわりの白黒ダイヤ柄。壁にグラスを置く小さな棚があり、立ち飲みの客同士の会話が弾む。
一番人気は手作りの塩レモンを使ったサワーに、半日かけて仕込んだ塩もつ煮込み。姉の堀内広美さんが「バーらしくないですよね」と笑う。
勤め人だった姉弟は40代半ばで一念発起、広美さんが生まれ育った鶴見の競合店を調べ上げた事業計画書を作ると融資が決定、2012年7月30日に開店した。
当初は苦労が続いたが、公明さんは客に「スニッカーズ=いい物を見つけた時のクスッとした笑顔」と名付けた店への思いを話し続け、広美さんは「本牧ピザ」のライセンスを受けるなど、もてなしの料理を増やした。
■顧客カード800枚