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高濃度水素水サーバーを家庭にも

水素健康機器メーカー、ドクターズ・マン(横浜市青葉区美しが丘)は、業務用の水素サーバーで培ってきた知見を生かし、家庭用市場に参入する。卓上型で高濃度水素水を供給するサーバーを開発し、出荷を開始。一般家庭のみならず、小規模オフィスやパーソナルジム、治療院などにも置くことを想定し、新市場を開拓する。

水素健康機器のパイオニア

フィットネスクラブなどに置いてある業務用水素水サーバー(水素水自動販売機)のパイオニア企業。“すべての人に水素療法を”という事業コンセプトのもと、医療機関向けの水素吸入器や水素充填機などの水素関連商品を開発し、全国で計1500カ所に納入している。

「副作用がなく、脳関門を通過できる唯一の抗酸化物質」として、パーキンソン病やアルツハイマー病予防への有効性が認められつつある水素だが、同社は今ほど注目される以前の2005年に創業。

以来、「水素ガス治療開発センター」を擁する慶応大学などとの産学連携を進めており、中小企業でありながらも年間4000万~5000万円の研究開発(R&D)費用を投入。共同研究による論文も多数発表している。

「水素研究の世界では、論文だけで全世界で2500本を超えています。それだけ水素の活用範囲は無限にあります」と、橋本総社長は語る。

今回開発した卓上サーバー「Mariage(マリアージュ)」は、業務用と家庭用の“中間的な存在”という。「これまでの業務用サーバーは、小規模クリニックやパーソナルジムなどにとっては過大な装置でした。ただ、(卓上型に対する)市場のニーズもあるため、開発に踏み切りました」

タンクの容量は2リットル。国産もみ殻を利用した特殊フィルターが、水道水の塩素を除去して浄水。飲むタイミングで高濃度の水素を含ませ、いつでも新鮮な水素水を供給する。価格は43万円。

すでにマレーシアやブルガリア、トルコなど海外20カ国への輸出も始めた。

(2024年1月号掲載)