機械加工、大島機工(相模原市中央区田名)は、バッテリー搭載型の電動式建設機械向け油圧シリンダー部品の生産を本格化させる。ディーゼルエンジンなどで駆動する建設機械から電動式に置き換える建機メーカーの動きに対応。「将来の増産に備えスタートを切った」(山口伸治社長)としている。

需要拡大にらみ設備導入

電動式の建設機械は、脱炭素につながるだけでなく、騒音を抑えたい病院や学校などの公共施設での工事に向くとされる。騒音が小さく夜間にも動かせるため、今後の需要拡大が見込めるという。

ただ、ディーゼルエンジンなどで駆動する従来型の建機とは部品の大きさなどが異なる。そのため、8月に専用の加工設備(NC旋盤)を1台導入していく。

■生産管理システムも

同社は年間600種類に上る多品種少量生産を強みとし、建設機械のシリンダー部品などを手掛ける。

生産現場では野口工業(綾瀬市)の社内ベンチャー企業・NKシステムが開発した、生産管理システム「DAIQ(ダイク)」を導入、DX化を進める。

また、小型のアーム型ロボットとNC工作機械、測定器を組み合わせて自動化する生産システムなども稼働させている。

(2023年8月号掲載)