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長寿企業の技術、ウクライナに

長寿企業の水処理技術がウクライナに-。水処理装置製造、日本濾水機工業(横浜市南区井土ヶ谷中町)の移動式ろ過機が、横浜市の姉妹都市であるウクライナ・オデーサ(オデッサ)市で、緊急時の飲用水確保に使われることになった。

オデーサ市に日本濾水機の移動式ろ過器

ロシアによる侵攻で水道施設の機能停止のリスクに直面するオデーサ市から、移動式浄水装置の支援要請を受けた横浜市が、同社から装置を購入し現地に届ける。山中竹春市長とオデーサ市のゲネディー・トゥルハノフ市長とのオンライン会談で決まった。

ウクライナに送られる移動式ろ過機は、1918(大正7)年の同社創業以来続く水処理フィルター「セラポア」を使ったもので、液中の細菌を除去する。詰まりが出た場合でもフィルターを削って、繰り返し何度も使える。

今回、電源不要で手こぎで簡易的に使えるタイプ1台と、動力(ポンプ)付きタイプ2台を提供。1時間で最大3トンの水処理が可能で、現地の生活を支えていく。

「作業に行けない分、設置方法や使い方のマニュアルも制作しました。少しでもお役に立てれば」と、濾過ソリューション営業課の平野靖之さんは話している。

(2022年9月号掲載)