開発支援業、アド・ソアー(川崎市高津区坂戸)は、超小型ながらも聴診音の録音ができる「電子聴診器」を開発した。医療従事者のみならず、自宅療養者にも活用してもらう。呼吸器系疾患を持つ患者や透析患者などが自宅で聴診・録音し、後日医師に確認してもらうことで診療の質向上につながるという。
アド・ソアー、医療従事者などの要望で開発
ペン型の胸ポケットにも入るサイズで、来春の発売を予定する。2014年1月に発売した無線式電子聴診器「Bresco(ブレスコ)」の派生版。ブレスコは、ワイヤレス通信により、離れた場所でも聴ける電子聴診器だが、これをさらに小型化してほしいとの要望があり開発。本体の聴診面は小さいものの、どの部位でもピンポイントに聴診できるという。
単4のアルカリ乾電池1本で約30時間稼働。イヤホンで聴診し、録音用ケーブルを接続すれば、パソコンにも保存可能だ。
今回、録音機能を加えたのは、医師や小児ぜんそく患者の声がきっかけ。ぜんそくの発作は夜に起こることがあり、夜中に苦しい思いをしても、翌朝には治まっていることが多いという。
「発作時に自分で音を録音し、それを医師が診察するようにできないか」(郡山R&Dセンター・服部憲昭マネージャー)と、今回の機能追加をした。