一幸電子工業(横浜市青葉区荏田町)は、府中事業所(東京都府中市四谷)を新設し、本格稼働させた。需要が高まる鉄道車両用システムの設計と生産、試験を手掛けていく。2020年にデビューする新型新幹線「N700S」関連の仕事を受注できる体制も構築した。横浜の本社事業所にいた鉄道関連の設計・生産部隊を府中に集約。横浜は産業機器などの受託開発製造に特化する。
「夢乗せた」新工場が稼働
このほど開かれた府中事業所の完成式典で、同社の安永平雄社長は「全社員の夢を乗せて『自創・自立型工場』を目指し、社運を懸けて建設した。社員一同頑張っていきます」と決意表明した。
新事業所は、敷地面積約2300平方メートル。鉄骨造り2階建てで、総床面積は約2300平方メートル。総投資額1億5000万円を投じた。現在は43人が勤務している。
具体的には、車両情報の制御装置や自動列車制御装置(ATC)といった保安系システム、車内での案内表示器などだ。このうちの一部は、設計から生産、検査までをワンストップで請け負っていく。