相模テック(相模原市南区麻溝台)は、足場工事で急成長を遂げている。同事業に新規参入したばかりの2012年当初は、施工件数は750棟程度だったが、昨年度は同9600棟となり、相模原市のみならず横浜市や埼玉県三郷市にも支店を出すまでになっている。

「目立つ」戦略で年9600棟

足場工事の施工、足場リースなどを手掛ける同業他社がいる中で、同社が差別化の一つとして考えているのは“派手さ”。自社トラックには、社名を赤色で塗装するなど、誰が見ても覚えるように工夫する。「どこかで『あの会社見たことがある』と、新規の仕事につながることがあります」と田島圭太社長。現在、協力業者は60社、営業エリアは関東一円へと広がっている。

■19歳で創業

もともと、土木関係や溶接、鍛冶工などを経験した田島社長が2007年5月、19歳で創業した。

当時は土木関係の仕事を手掛けていたが、そもそも土木工事は雨天時だと仕事がなく安定しない。そこで足場工事に着目して12年3月の法人化とともに参入した。「足場工事は建築のファーストコンタクトです。足場がよくないと建築工事もうまく進みません。責任は大きいです」(田島社長)としており、資材も全て自社で保有、管理している。

最近では足場工事の補助具「踏み板用壁あてホルダー」を千葉県の金属加工業者と共同開発。メーカー事業にも乗り出している。

(2021年3月号掲載)