テーブルスポット溶接機製造、向洋技研(相模原市緑区橋本台)は、本社工場1階を活用し、5月20日からの約1カ月間、プライベート展示会を開催した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内外への展示会出展が制限される中、お客さんに実機を見てもらう機会を作ろうと企画した。感染拡大防止のために完全予約制としたが、期間中は全ての時間帯が埋まってしまう盛況ぶりで、即決で売れた製品もあったという。遠方で来社できないお客さんに対してはオンラインを活用。海外からの参加もあった。
向洋技研、予約埋まり“即決”も
「BIG MAY 2021 in koyogiken」と銘打った同展示会では、同社のテーブルスポット溶接機「MY SPOT(マイスポット)」全8モデルが並べられた。通常の展示会では出展スペースが限られているため、全モデルが一堂に展示されたのは初めてという。
「これまではカタログを見て、展示会場で実機を確認し購入してもらっていましたが、今はできません。それならば、自分たちで展示会をやろうと1カ月かけて準備しました」と甲斐美利社長。
毎週木・金曜日限定開催で、1社当たり2時間かけて対応した。期間中はオンラインを含め国内外約50社が見学。うち海外からは5カ国参加したという。
開催に当たり、展示会などで知り合った企業約3000社に対してメール配信で告知したほか、社外報やホームページでも周知を図った。当日はヒアリングシートを準備し、担当者が来場者のニーズを聞き出しながら、装置を提案していた。甲斐社長は「開催してよかったと思っています。オンラインで即決した案件もありました。今後も定期的に企画していきたいと思っています」と手応えをつかんでいた。
なお、同社のテーブルスポット溶接機は、1988年の発売以降、国内外19カ国で累計3000台を納入。現在では、溶接時間が0.01秒で溶接痕もなくきれいに仕上げられる独自開発の「高速溶接技術」も搭載されている。