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自動検知しピンポイントで初期消火

産業廃棄物処理業、グーン(GUUN、横浜市金沢区鳥浜町)は、自動消火装置を自社開発し、外販を始めた。工場の生産ラインや資材置き場などで起きた火を「熱・炎・煙」で検知。ランプ点灯や音でアラート通知し、ピンポイントの放水で初期消火し、延焼を防ぐ。カスタマイズも可能だ。

GUUN、自社工場用装置を外販

廃棄物処理を手掛ける同社工場内では、破砕機を使う処理工程や、木材や廃材の資材置き場など、火の起こりやすい環境がある。

消防法に基づく防火設備はあるものの、消火活動のたびに工場の稼働は止まってしまう。

そのため、小さな炎や煙、熱をいち早く検知してアラートを発し、燃え広がる前に消そうと、装置の開発を進めていた。

同装置「GN-TYPE1型」は、本体のほか、各種センサーとタンク、消火ノズルなどで構成。壁や設備の内外にセンサーを設置すると、約5メートル先のライターの火までも検知、ランプの点灯と音で通知する。

また、放水する消火ノズルは、場所に合わせてピンポイントもしくは広範囲に取り付ける。自動放水して、止まった後にも、くすぶる火や熱を再感知すれば再び放水する。

仕様次第では、火が起こる前に異常を察知し、対応を促すことで防火対策ができるという。

「装置内で重要な部品に水がかからないよう設定すれば、消火後の早期復旧も可能になります」と、金田竜一シニアマネージャー。「もともと自社用に開発したものですが、他社からの『売っていないのか』の声で外販することになりました。設定次第で防火対策にも使えるので安心して工場操業ができます」と説明している。

(2022年5月号掲載)