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生ゴミを「猫トイレ砂」に再生

台湾で廃棄物リサイクルシステムの設計、製造を手掛けるOrigin limit(連橫生技、宜蘭市)は、生ごみや農業廃棄物を短時間かつ低温で「猫のトイレ砂(猫砂)」にリサイクルできる独自システムを展開する。

微生物を使用、常温で処理

廃棄物を完全密封した環境で、嫌気性微生物の特殊な菌を投入。常温(20°C)で処理する。同システムだと2時間で100キロの生ゴミの処理が可能という。

そもそも、熱源を使用しないので従来式の生ごみ処理装置と比べても消費電力が4分の1程度減らせるという。

また、処理時に課題となる蚊やハエ、悪臭なども発生しない。「猫砂は付加価値があります。より高い価格で販売できるようになります」と、蔡瀚霆・ファウンダーは話している。農業用肥料などにもリサイクルできる。

廃棄物ソリューション企業として研究所を持っており、処理量やリサイクルしたい品目などに応じ、受注生産にも対応する。

「現在は家庭やコンビニエンスストアでも置けるコンパクト型の装置も開発しています」(蔡ファウンダー)。日本展開も見据えており、パートナー企業を探している。

(2024年8月号掲載)