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煙を気にせず逸品の焼肉を 親会社は空調会社、設備に工夫

京急川崎駅近くの焼肉店、乃助(川崎市川崎区東田町)は、質の高い肉と独自の空調システムで人気店となっている。空調設備会社を親会社に持つ強みを生かし、2019年2月にオープン。コロナ禍でも客足が絶えなかったという。

「ゆっくり過ごせる空間を」

「乃助」の関谷勇之介代表は、学校卒業後5年間、銀座の焼肉店で修業した。その経験をもとに、父が経営する関谷空調(東京都大田区)とは別に新会社「SEKIYAism」の立ち上げに取締役として参画し、焼肉事業に乗り出した。

質が高い肉の仕入れを徹底。有名ブランド牛にこだわらず、宮崎や山形、松阪など全国各地の良質な和牛を厳選している。

通常は廃棄されてしまうような部位も仕入れ、サーロインの端材を用いた「サーロインユッケ」など工夫を凝らしたメニューもある。

また、床下にはダクトを通し、焼き台の穴から煙を吸い込む独自の換気システムを導入。においが服につきにくく、煙を気にせずに食事を楽しめるという。

「会社の人同士でも家族とでも、ゆっくり過ごせる空間を提供したいです」(関谷代表)。2023年11月には、大田区仲六郷に姉妹店のカレー店「カレー乃助」もオープン。焼肉店で使用する肉を活用して人気を博している。

(2024年9月号掲載)