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温度コントローラー、米国市場に

産業用ヒーター製造、スリーハイ(横浜市都筑区東山田)は、同社で製造販売するデジタル温度コントローラーを米国市場で展開する。オハイオ州の販売代理店と契約。産業用ヒーターが使われている食品加工工場などに温度コントローラーの需要があると見込み、売り込みをかける。また、ホームページ(HP)の英語版も制作したほか、社内に海外事業部も新設。英語が堪能な人材や海外ビジネスに精通した人材を採用した。

海外事業部も新設

同社が手掛ける産業用ヒーターは、「シリコンラバーヒーター」と呼ばれるタイプが主力。電気製品や工業用設備など、あらゆる用途があり、それによって種類も異なる。同社は数千種に及ぶヒーターを製造する。また、ヒーターで上昇した温度を制御する温度コントローラーも自社ブランドで展開している。

同社の男澤誠社長によると、米国にも産業用ヒーター市場はあるものの、温度コントローラーの市場はないという。例えば、温度管理が求められる食品加工工場では、産業用ヒーターで油や食材の温度を高めるが、それを一定の温度に制御していない。そのため、生産効率の向上が見込めないという。そこで、温度コントローラーの存在を現地の代理店が知り、販売することになった。同社のコントローラーはヒーターの性能によって異なるが、999度まで調整できる。

「やがてはヒーターの販売にもつなげていきたいです」と男澤社長。コロナ禍で国内製造業の先行きが不透明な中で、今後はリスク分散の一つとして海外展開に力を入れ、5年後には海外売上高比率を20%程度に持っていきたいとしている。

(2021年2月号掲載)