機器・装置・製品/ロボット

汎用型ロボットを産業用途に

MEMOテクノス(相模原市南区大野台)は、汎用型のロボットを工場内などの産業用途に導入するソリューション事業に乗り出す。同社は音響と自動制御をコア技術とし、ロボットなどを活用した省人化による生産性向上を提案。渡邊将文社長は「当社はソフトウェアもハードウェアも両方扱う、いわゆるロボットSIerです」と説明する。

部品搬送作業などに活用

製造現場においては近年、人手不足や人件費の高騰などで自動化が進んでいるが、「工場の中で残っている人間の仕事は、機械の“お守り役”が主体になっています」(渡邊社長)。また、自動化された製造ラインの中で、部品の補充といった単純作業を人手に頼っている工場も少なくない。

そこで目を付けたのが、中国製の配膳ロボット。厨房から客のいるテーブルに食事を運ぶロボットを改造し、部品をロボットに載せて自動で所定の位置まで運ぶ自動化システムを実用化した。既に食品関係の工場などでこのシステムが稼働している。

「私どもの強みは、移動型ロボットと当社の技術を組み合わせることで、人がやっていた単純作業をロボットに置き換える解決策を提供できること」だという。

従業員が部品を抱えて走り回ったり、機械から出てきた製品を箱に詰めたりといった作業の自動化を目指している。

同社は日本製や欧州製などさまざまなロボットを扱っており、IoT事業や情報可視化・データ収集システムの開発、情報ネットワーク事業、特注機器の受託開発も手掛ける。今後は「コスト面や運用のプロがいないといった理由で自動化を諦めていた、中小・零細企業がチャレンジするお手伝いをしていきたいです」としている。

(2023年10月号掲載)