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段ボール製の災害用ベッド開発

段ボール製造販売、東鈴紙器(相模原市中央区小町通)は、避難所などで使用する災害用ベッドを開発した。段ボール製で使い捨てできるもので、普段は収納し、使用時には10分程度で組み立てられるのが特徴だ。既存の製造設備を活用し製品化した。同社ではアフターコロナを見据え、現在、新規事業を育成している。中でも防災分野はニーズが高まるとしており、その第一弾として発売した。

組み立て10分、避難所での使用想定

同社は工業製品向けの輸送用段ボールの製造販売が主力。景気変動を受けやすい同分野だが、その中で段ボール家具などのオリジナル製品も投入している。
 鈴木和弥社長は「最近、地震が頻繁に起こっていますので、今後は大地震に備えなくてはなりません。そのために当社として何ができるか考えました」と、今回の災害用ベッドを考案した。

有事の際、迅速に組み立てられるよう構造をシンプルにした。ガムテープ(クラフトテープ)1巻あれば組み立てが可能。それでも150キロの荷重にも耐えられ、2~3カ月は問題なく使用できるという。また、ベッドの中に荷物を収納できるスペースや、付属の「ついたて」をのせれば顔が隠せ明るさ対策になる。価格は3980円(税別、送料別)。避難所での使用を想定し、今後は自治体などに提案していく。
 このほか、新型コロナウイルスの飛沫(まつ)対策として、段ボール製パーテーションも発売した。オーダーメード可能で、アクリル板のパーテーションなどと比べると、設置が簡単で使い捨てもできる。

(2020年7月号掲載)