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横浜発ゲーム、世界で10万回DL ネコと楽しむパズル人気

横浜から世界のゲーム市場へ─。ゴールデンサニー(横浜市中区山下町)が開発したスマートフォンゲーム「マロンと休日」が世界中で普及している。世界10言語に対応した同タイトルは、すでに10万ダウンロードを突破。社員数5人の企業だが、田村俊彦社長は「(オンラインゲームの世界は)小さくても世界のメジャー市場で戦えます」と語っており、“日本製ゲーム”を広めようとしている。

「小さくても世界市場で戦える」

「マロンと休日」は、ネコたちとパズルをしながらのんびりと休日を過ごす設定のゲーム。パズルをクリアしていくとコインがたまり、ネコたちに好きなものを買ってあげられる内容だ。

もともと大手ゲームソフト企業に長く在籍した田村俊彦社長。ゲームプロデューサーとして有名ゲームの世界戦略も手掛けた。2019年12月に同社を設立。「ゲームは“ロジック”が一番重要だと思います。トランプやチェスのようにロジックがあるゲームは長く楽しまれています。そんなゲームを手掛けたいと思っています」(田村社長)と語る。

「ゲームは“ロジック”が一番重要」

現在、2タイトルをリリース。同社の場合、マネタイズの仕組みとしては、現在日本で主流となっている「ガチャ」の方式ではないことだという。

同方式は、キャラクターやアイテムを有料電子くじ「ガチャ」で獲得するもので、海外ではギャンブル性が高いとして規制が進みつつある。

それに対し、欧米では「ゲーム内の目標に向かってショートカットしたい人が、それまでにかかる時間をお金で買う“時短”に課金します」(田村社長)といい、同社もこの方式を採用している。

今やオンラインゲームの世界は、AppleやAndroidによって画面上で世界中にリリースできるようになった。そのため、全タイトルを積極的に多言語化。エンゲージメントが高い地域に広告宣伝を出すなどして現地ユーザー数を増やしている。

「各国で上位に入っているタイトルを研究するのも近道です」と田村社長。海外売上比率も年々高まっており、「日本発のゲームを世界中の人たちに楽しんでほしいです」と力を込めている。

(2024年9月号掲載)