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最高級の海苔ギフトを開発

創業120年の高喜商店

海苔専門の老舗問屋、高喜商店(川崎市中原区木月)は、創業120周年を機に、最高級ギフト海苔「喜(よろこび)」を開発した。有明海苔で有名な佐賀産の「初摘み」の中でも、わずか1%とされる最高級ランクの原料から、完全受注生産で焼き立てを届ける。仕入れから管理までの自社製造一貫管理を長年貫いてきたノウハウと技術から生み出されたという。

ギフト海苔「喜」は6袋入りで3780円。8枚切り5枚が専用のトレーに載せられており、開封するとそのまま食卓で使える。

品質に加え、“食べてもらうための演出”にも力を入れた。インテリアとしても部屋になじむよう、ギフトボックスや中の包装はプロダクトデザイナーと一緒に考案。「家の棚にしまって忘れてしまわないよう、外に置いておきたくなるような見た目を意識しました」と、高田久社長は語る。

■初摘みを体験してほしい

お茶のように海苔にも初摘みがある。品質は味・香り・色艶・食感でランク付けされ、最上質は「推一等(すいいっとう)」と呼ばれる。

ただ、近年では海洋環境の変化などで収量や生産量が減少。中国や韓国産で大量流通する海苔にも押されがちだという。

「寿司を中心に日本の食文化は世界中に広がっていますが、海苔は海外産が使用されることも少なくありません。いずれは海外にも“日本の本物のおいしさ”を伝えていきたいです」と、高田社長。

選りすぐりの国産海苔の本当のおいしさを知ってもらい、産業活性化につなげたいという思いも込められている。

(2022年1月号掲載)