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役目を終えたターポリン素材、バッグや小物にアップサイクル

SKLO(スクロー)は、屋外広告や横断幕などに使われるターポリンなど、使用済みの素材をバッグや小物として再生し、販売している。ターポリンはポリエステルやナイロンなどの合成繊維の織物の両面に塩ビ樹脂を積層したシートで、印刷性や耐候性に優れる。アップサイクルは、本来は捨てられるはずだった製品を加工し、付加価値の高い商品に生まれ変わらせること。同社の齊藤倫平社長は、「アップサイクルの取り組みは10年以上前に始め、事業展開を本格化したのは3年前からです」と説明する。

自社工房で一貫生産

使用済みのターポリンを廃棄することなく、バッグや小物の材料として活用することで、原材料調達時のCO2排出量を削減した、バージン素材のターポリンを使用した製品と比べて、CO2排出量を約98%削減した。

アップサイクル商品のハンドバッグ

皮革製品の企画・製造・販売を本業とする同社は、「私たちのアップサイクル製品は、革の加工技術を活用し、厚み調整や端材の組み合わせにより高い実用性とデザイン性を実現しています」(齊藤社長)。

現在はさまざまな企業・団体と連携しながら、素材を提供するユーザーの環境負荷低減やカーボンニュートラル経営の推進をサポート。

齊藤社長は「自治体からの認証は顧客への信頼度向上につながっています。また、CO2削減効果を今回初めて数値で算定したことで、取り組みのインパクトがより伝えやすくなりました」と明かす。

アップサイクル商品を手にする齊藤社長

さらに、同社は自社工房での一貫生産により、輸送によるCO2排出量を最小化し、スピード感と高品質を両立している。

ただ、廃材の柄や色をそのまま残して加工しているため、再利用が難しい部分も端材として出てくる。これらを地元のワークショップや保育園での工作材料としても活用することで、市民が環境配慮と地域のつながりを実感できる場を提供する。

「今後も新素材の活用や用途開発を進め、アップサイクル事業の拡大を目指し、当社のデザインや型を活用したOEM生産も推進していく方針です」(齊藤社長)としている。