エスワイシー(SYC、横浜市磯子区栗木)は、「変化に強い経営」で成長を続ける。従業員数10人ながらも、公共施設の補修・改修といった公共事業から、民間施設の建築、住宅リフォーム、介護リフォーム、抗菌工事など、幅広い事業を展開。特定分野にこだわらず、業容を広げる。
「棟梁に」夢から創業
そのかいあって、公共工事が少ない年度は民間建築でカバーしたり、その逆もあったりと、事業を一点集中しないことが、むしろ波に強い体質につながっているという。
物心ついたときから「大工の棟梁になりたい」との夢を持ち続けていた吉田俊介社長。28歳で創業した。
夢を実現するために、専門学校を出て社会人になってからは、生活を切り詰めながらもコツコツと独立資金をためたという。「その経験が身に染みています」(吉田社長)としており、経営者になった今でも、見栄を張ることなく経費も最小限に抑えるなど、堅実経営につなげている。