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室内外の環境で自動開閉

まるで魔法のカーテン―。彬騰企業(Bintronic、高雄市)は、室内外の環境に応じ、建物内のカーテンやドアを自動で開けたり、閉めたりするスマートシステムを開発、日本市場にも売り込む。

スマートカーテンなど展開

室内外の照度をセンサーでモニタリングしながら、カーテンをコントロールして省エネにつなげる「スマートカーテン」、温湿度や二酸化炭素(CO₂)濃度を調整するために自動で窓を開閉する「スマートウインドウオープナー」などのシステムだ。

いずれのシステムも、グーグルホーム「Googleアシスタント」やアップルホームキット「Siri」と連動して使用する。

「スマートカーテン」は、太陽光追跡センサーや室内センサーと連動。あらかじめ設定した室内照度に基づいてカーテンの開閉を制御する。さらに、日差しの強さによって、温度や湿度も同時に管理することでエアコンのオンオフも自動制御する。

「導入することで、オフィスであれば働く環境の整備やCO₂排出量の削減ができます」と呉栄富董事長。

台湾では、スマートホームの市場拡大を背景に、住宅やレストランからオフィス、工場まで約300カ所が導入。世界的半導体企業メーカーの新工場にも採用されており、同システムの導入で省エネ化が進み、導入前後と比べCO₂排出量が半減したという。

一方、「スマートウインドウオープナー」は、室内の温湿度やCO₂濃度のセンサー情報に基づいて、窓を自動で開閉。快適な室内環境を実現していく。

(2021年7月号掲載)