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“完全分離型”の託児所カフェ

min tid mom(ミンティッドマム、横浜市都筑区中川)は、託児所とカフェを併設した店舗をオープンした。自分のペースでの食事や夫婦での外出など、親が自分だけの時間を過ごしてリフレッシュしてもらうことで、「育児環境改善」につなげたいという思いがある。上村あかね代表は「出産後、自分の時間を作ることができていないママたちが1人でゆっくり食事をしたり、夫婦や友達との時間を楽しめる空間を提供したいです」。一人で子育てに奮闘する人や産後うつなどに悩む親、子育て中の夫婦などにも気軽に利用してもらう。

子育ても自分の時間も大切に

ミンティッドマムは完全分離型の施設。託児所とカフェは、扉で完全に分けられている。託児所はガラス張りのため、子どもの様子が気になった時には外から観察できるという。

上村代表も二児の母。保育士として仕事に没頭していたが、母親になった瞬間、「24時間お母さん」という現実に直面した。

「成果を上げれば評価される仕事とは異なり、子育ては毎日どれだけ頑張っても認められることはありません。疎外感を抱き、自分の存在意義を考えてしまうことがありました」と、振り返る。

■スタッフも「ママ」

そこで、一人の女性として自分を大切にできる空間を作りたいと、独立開業。子育てに対する思いに共感できるよう、スタッフには全員子どもがいるママたちを集めた。

同じ思いを経験しているからこそ、つらさや助けが必要なことも分かり、相手への思いやりが生まれるという。

「一人の時間を持つことで心に余裕が生まれ、それが子育てにも反映します。預けることに不安や後ろめたさを感じないよう、子どもたちが楽しく来たくなる空間づくりやイベント開催を考えています」と上村代表。

今後は、思いに賛同する仲間たちと多店舗展開を目指していきたいとしている。

(2023年2月号掲載)