地域の話題のお店

宅配寿司の新モデルを展開

落合製作所(横浜市都筑区折本町)は、精密板金加工を手掛けながら、デザイナーと協働したものづくりを進める“二刀流”の企業だ。200以上のデザイン関連作品に関わりデザイン関連の引き合いも多くなったが、モノづくりの原点を守るため、工業製品を中心に据える姿勢を貫く。あの「東京五輪2020」の聖火台の製作にも関わった注目企業でもある。

チェーン「大黒屋」拡充

■新旧設備を使い分け

大黒屋は2001年11月に創業。末川秀光社長の兄弟が経営する水産会社を活用した仕入れと、刺身のカットなど店舗内調理の拡大でネタの鮮度を確保する。

国産米を寿司用にブレンドし赤酢を使った「赤シャリ」にもこだわっている。

全店舗にアルバイトだけでなく正社員を必ず1名配置、高品質な寿司と自社スタッフによる安全安心で速い配達で差別化を図っている。

創業から現在までの顧客数は10万人を超え、「正月や誕生日などに必ず大黒屋の寿司を取ってくれるリピートのお客様が多いです」(末川社長)という。

■直営とFCで“攻め”

現在は直営9店舗のほか、フランチャイズ(FC)契約による運営が2店舗ある。全店舗が丼物を宅配する「どんぶり侍」の店舗を兼ね、記念日の寿司と普段の食事の丼物の組み合わせで売り上げの平準化を図っている。

今後は社員によるのれん分けを含め、直営とFC展開で川崎地域内の空白地域を埋めていく。

「川崎南部市場店」は店舗正面にカウンターを設け、通常の宅配営業のほか市場を見学に来た一般客に2割引での持ち帰り販売をアピールしている。

「宅配寿司の新しいモデルを試す店舗で、市場全体の活性化にも貢献できるようなアイデアを考えていきたい」(末川社長)と話している。

(2024年6月号掲載)