地域の話題のお店

子どもの「生きていける力」育む

「ルミナス保育園」を運営するアイオル(川崎市麻生区万福寺)は、子どもたちが「生きていける力」を身に付けるための保育を実践する。将来、自ら考えて意見を述べつつ、他人の意見も聞けるようになるための「こども会議」や、保護者たちに協力してもらう職業体験や、職業講話も定期開催。園児が将来の夢を持つきっかけづくりも提供している。

心の成長に力点

「子どもたちは成長する中で、自分自身で考えて解決しなければならないことにも直面します。そんな時に乗り越えられる力や、諦めない力を持てるようになってほしいです」と増本真弓・統括園長。教育や運動などで特色を出す保育園がある中で「心の育成」に力点を置くという。

「心を育てるには、いろいろな経験をする必要があります」と、オリジナルのプログラムを策定。コミュニケーション力を高める「こども会議」のほか、主体性を育むために子どもへの「言葉がけ」を保育士が考え実践。プチキャリアを育む「お仕事Do」なども行っている。

■自分の意見伝える

「こども会議」では毎日、保育士がファシリテーター役となり、クラスの子どもたち全員で同じテーマについて話し合う。例えば、「どこに散歩に行きたいか」や「夏祭りのおみこしを作るか」などの内容で、それぞれが自分の意見を伝え、相手の考えも聞けるようにする。

一方、「お仕事Do」では、保護者が先生役になり、自分たちの職業を園児たちに体験してもらう。カフェや客室乗務員、動物病院、看護師、デザイナー...。これまでにも、さまざまな職種で実施したという。

現在、市内と都内に計6園を運営。「これからも地域密着でやっていきたいです」としており、地域や保護者とも連携し、子どもたちの成長を支えている。

(2023年1月号掲載)