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太陽光パネルで発電、水位を遠隔監視

富鈞水質(Fenri、新北市)は、太陽光発電を利用し、下水道の水位を常時モニタリングできるデジタル水位計のシステムを開発した。

富鈞水質、下水向けシステム開発

すでに台湾の公共下水道などで採用されている。マンホールの内部に「下水道用」として開発した特殊アンテナと専用センサーを取り付ける。電源は外に置いた小型太陽光発電パネルから供給する。太陽光発電ができない場所には、モバイルバッテリー内蔵タイプを使用する。

水位を監視したいマンホール地点に同システムを設置。GPS(全地球測位システム)と連動してマップ上で表示し、水位の状況を監視していく。スマートフォンやモバイル端末でも閲覧できるという。

日本では、ゲリラ豪雨が多発していることや、一部の老朽化した配管から大量の雨水が侵入し下水処理場の許容量を超えてしまう懸念があることから、日本市場でも同システムのニーズがあるとみている。現在、協業先を探している。

なお、同社は台湾の公共下水道や民間企業、工業地域の排水処理プラント向けに遠隔運転・監視するシステムを提供する企業。台湾で同分野のパイオニア企業とされている。

(2022年9月号掲載)