印刷業のピー・アンド・アイ(横浜市港北区樽町)は、大切なペットの写真から、世界でただひとつのアートグッズを制作する新サービスを始めた。スマートフォンなどで撮影したペット写真を同社で加工。額絵(キャンバスアート)やタペストリー、ポストカード、ノートの表紙などに印刷する。ペットブームを背景に、印刷技術の新たな需要を開拓していく。すでに専用サイトを開設し、受注を始めた。
印刷技術活用し新サービス開始
「うちの子ART」と名付けた新サービスは、ペット写真のデータから好みに応じ、油彩風やデッサン風、レトロ風、ペン画風、色鉛筆風などに加工。そこから、部屋に飾るための額絵やタペストリーのほか、バッグやTシャツなどに印刷する。
写真データは加工せずにそのまま使用することも可能。また、オプションでデータの切り抜きや背景の合成加工もできる。
直販サイト(https://pai.hp.peraichi.com/petproduct)にある専用フォームから申し込み、写真データを送信。同社から送られてくる加工イメージを確認する。
基本料金内であれば校正は2回までできる。納期は2週間程度で、宅配にて届ける。
価格はキャンバス生地に印刷し、木枠にくぎ打ちして仕上げる「額絵」の場合、2800円から。データ加工の内容に応じて3800円まで。阿部康社長は「ペットだけでなく、人物や愛車のオリジナルグッズへの展開も可能です」としており、今後は同サービスの認知度アップを図っていく。
■顧客向けオリジナルノート
本業の印刷事業では、学校関連の印刷物が多く、チラシやパンフレットのほか、テキストや出版関連の冊子を手掛ける。自社工場を持っており、デザインから印刷までのワンストップ対応も強み。
また、コロナも落ち着き、復活してきた展示会関連の印刷物なども展開。最近では、招待状にバーコードを印刷する「バリアブル印刷」やコミケの冊子作成なども多いという。
そんな同社ではSDGs活動の一環として、工場で余った用紙の有効活用を考案。具体的には、企業が顧客に対し、記念品や粗品として渡せるオリジナルノートの受注を始めた。
顧客の子どもが描いた絵(もしくは撮影データ)などを送ってもらえれば、同社でデータ加工してノート表紙に印刷する。「うちの子ART」と同様、世界で一つだけのノートになるとして、大手企業からも顧客向けサービスとして採用されている。