スマートインターネットソリューションズ(SISOS、横浜市磯子区洋光台)は、QRコードをかざすと、同じ地域であっても、地区や店舗、家庭、部屋番号ごとに、表示する情報が変わる情報発信管理システム「ヘルプデスク(仮称)」を開発した。地区や部屋など、より細かい単位(集団)ごとに異なる情報を届けたい不動産管理会社やミニコミ紙、自治会などに売り込んでいく。

SISOS、QR コード活用の新システム開発

同社によると、地域情報サイトを運用し、情報を更新しても、閲覧者の住む地区が異なったり、知りたいカテゴリーでなければ、ムダな情報で終わってしまう。

同システムでは、管理画面上で情報を届けたい地区や世帯、店舗を登録し、それぞれのQRコードを発行。その地区に配布する。情報の受け手は、スマホでそれを読み込むだけで、画面が自動的にカスタマイズされ、必要な情報が表示される仕組み。同社が発売中のデータベース管理システム「ハンマーヘッド」をベースにした。

■不動産業者など活用幅広く

例えば、情報サイトを持っている大規模な自治会なら、住民はQRコードを通じ、マンション単位で最新の地域行事や防犯、生活情報などが一目で分かる。

「50メートルや100メートル単位、マンションでは号室単位でも表示情報が変えられます」と吉田京二社長は説明する。一方、不動産業者の場合は、賃貸物件の各部屋にQRコードを張り付けることで、住人は緊急事態時の電気・水道・ガス業者の情報を入手できる。

また、地域の店舗や教室では、お客さんが店頭でQRコードをかざせば、本日のオススメやキャンペーンなどを受け取れる。サイト上から予約、申し込みも行える。

基本的には、管理者が発信者の代行で投稿するが、管理者以外にも投稿権限を与えれば、住人や店舗などが情報を発信できるという。

システム管理者の月額利用料は5万円(投稿者100人まで)から。オフィスや観光地など、使い方次第で用途は幅広いとしており、今後は各方面に提案していく。

(2022年1月号掲載)