海外注目企業・海外ベンチャー

医学博士が開発、台湾発の養生茶

台湾ヘルスケアベンチャー、臻品植萃(FineHerbs、台中市)は、医学博士が開発した独自レシピのハーブティーの海外展開を進める。緑茶の習慣があり、中国茶やハーブティー、健康茶など、数多くのお茶が普及する日本市場にも広くアプローチしたい考えだ。

臻品植萃、飲みやすくブレンド

同社のハーブティーはいずれも、創業者で医学博士でもある陳勇利董事長が約30年の医師経験の中から、日ごろの健康管理である「養生」に着目して開発したもの。

「東洋医学では不調を訴える患者に漢方を処方しますが、(漢方は)苦くてつらいとの声が多くありました」と、陳董事長。そこで、日ごろの健康管理に取り入れてほしいと、おいしく香りが良いプレミアムハーブティーを開発した。

医学的根拠があって漢方に使われる健康に良いとされる成分と、一般的に健康増進のために使われるいくつものハーブを目的ごとにブレンド。現在、計5種類をラインアップしている。

具体的には、体の免疫力増進に役立つとされるアメリカ人参をベースにした「アメリカ人参ブレンド」、目の保養に良いとされるクコや台湾北部銅鑼で採れる上質な菊などを使った「クコブレンド」、肝臓の疲れに良いとされるルイボスベースの「ルイボスブレンド」など、いずれも飲みやすいように香りや味を調整した。

中には世界中の食品・飲料品の味の審査をするiTQi(International Taste& Quality Institute、国際味覚審査機構)で、3年連続で三ツ星評価を受賞している商品もある。

すでに台湾の日系リゾートホテルや航空会社などで利用客向けに採用されている。「緑茶や抹茶など、日本で好まれるフレーバーも開発していきたいです」(陳董事長)とし、代理店や共同開発先も探しているという。

(2022年6月号掲載)