金属加工・樹脂加工・その他加工

制御盤、一貫生産で短納期を実現

バネックス(横浜市港北区箕輪町)は、社員40人ながらも板金、塗装、電気の3部門を持ち、制御盤・配電盤の一貫生産に対応する。外注工程がないため短納期が可能だ。「通常3カ月かかる仕事が2カ月でできます。10年以上、顧客から納期遅れのクレームを受けたことがありません」(斉藤大典社長)という。顧客数は50社以上に増加、年間売上高は前年比15%増の6億6000万円に拡大した。

若手からベテランまで活躍

■スムーズな連携

1971年に板金工場として創業。96年に塗装部門、2000年に電気部門を新設し事業領域を拡大してきた。リーマン・ショック後は、顧客数の増加に取り組み、建築設備関係や行政関係から広く受注。最大の顧客でも売上高の1割程度という安定した経営体制を確立した。

制御盤・配電盤を受注すると、顧客の設計図面を元に板金加工の展開図面や電気の配線図面を社内で作成。板金、塗装、電気の3部門が連携して加工工程を調整し、短納期で完成させる。

2003年に品質管理の国際規格ISO9001の認証を取得したのを機に、工程や書類の管理ルールを明確化し、3部門のスムーズな連携を実現している。

■「地域貢献企業」で最上位

斉藤大典社長は2020年に事業を継承。実父で創業者の斉藤忠一会長が経営をサポートする。

社員には各種の資格取得を奨励し、26歳の若手から83歳のベテランまで活躍。ISO大会や安全大会など年4回の社内イベントに合わせたバーベキューや旅行には社員が積極参加している。

地域貢献にも積極的で、小学校の工場見学受け入れや工場周辺の清掃活動などが評価され、横浜市が実施する「横浜型地域貢献企業」の認定制度で最上位認定を受けた。

(2024年6月号掲載)