作業療法士によるベンチャー企業、アンナペレンナ(横浜市緑区鴨居町)は、完全予約制でオリジナルの「自費リハビリサービス」を始めた。働きながら、がんや脳卒中などの後遺症を克服したい人が利用できるよう、平日夕方に対応する。

雇用に年齢制限を設けない企業や、治療と仕事の両立を図る人が増える中で、同サービスのニーズがあると判断した。

作業療法士として24年間で累計10万人以上のリハビリを担当してきた近藤愛子代表が、2013年に立ち上げたリハビリ専門の通所介護施設「アンフルール」内に併設した。

完全予約制サービス開始

「ドゥフルール」と名付けた同サービスは、理学療法士や柔道整復師とも連携。徹底的に症状をヒアリングしたうえ、オリジナルのリハビリプランを作成。姿勢や動きを阻害する原因を分析するとともに、関節、軟部組織の障害を評価。その人に合った施術をしていく。これにより、痛みを減らしたり、運動性を増したりして、機能の正常化を目指す。

保険適用される一般的なリハビリの場合、自費負担軽減のメリットはあるものの、疾患ごとに利用日数の制限があり、内容も医師の指導に基いたものに限られる。

これに対し、同サービスのような自費リハビリでは、日数制限がなく、納得いくまで継続できるという。利用料金は1時間8000円。「姿勢や動作が楽になることで、思うような動きができるようになり、心も楽になります。その人と徹底的に向き合って支えていきたいです」と、近藤代表は力を込めている。

(2022年12月号掲載)