相菱エンジニアリング(相模原市中央区相模原)は、アイワークス(横浜市西区高島)と共同で、中小製造業を対象としたオーダーメード教育の受託事業を始める。既存社員をスキルアップし“多能工化”させることで、人手不足解消を図りたい考える企業に提案する。事務職でも図面が読めるようになったり、3日間でCADの基本が身につけられたりするなど、ニーズに応じ教育。“企業向け家庭教師”といえるものだ。

熟練者がオーダーメード教育

同社は三菱重工業・相模原製作所OBらで構成される企業。機械設計のほか、独立行政法人「高齢・障害・求職者雇用支援機構」から認定を受け、求職者支援訓練校として講座を開いている。講師には三菱重工で教育センター長を務めたOBやホンダで設計をしていたOBが顔をそろえる。

今回、相菱エンジニアリングとアイワークスは、設計から金属加工などの分野で、エキスパートたちによる企業人材教育を受託。企業側の課題に応じ、オーダーメード型のカリキュラムを策定するとともに、講師が出向くなどして講習を行う。具体的には、CADや設計、金属加工(旋盤・フライス・NC)などを想定している。

■CADは短期間で

中でもCAD教育の場合は、パソコンを触ったことがない人でも短期間で基本操作ができるようになるという。

教育にかかる費用は1時間当たり4000円から。希望により教育マニュアルも作成していく。「図面が読めるようになったり、加工が分かる人材が増えたりすれば、会社全体の業務も効率化するはずです。多能工化をサポートするのも狙いです」と内泰弘社長は話している。

(2018年12月号掲載)