環境ベンチャー企業、ケイ・システム(大和市下鶴間)は、ごみの排出量をリアルタイムで集計、管理できる独自開発のIoTシステム「企業の体重計®」の新型を、ウエスト・クラウド・ジャパン(東京都千代田区)と共同開発する。2022年3月からの展開を目指す。SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素への対応が求められる中、集計データからリサイクル率や二酸化炭素(CO₂)排出削減効果を割り出し、ワンクリックで環境レポートを自動作成する機能を追加していく。
ケイ・システム、廃棄物管理をデジタル化
同システムはイベント会場や事業所、店舗などで、ごみ箱の下に置くだけで廃棄物の種類と重量をクラウド上に自動記録する。委託するリサイクル業者の情報を入力すれば、リサイクル率も算出する。
開発中の新型では、使用者側が目標とするリサイクル率をあらかじめ設定しておく。そこに届かないとアラートを発する。焼却や埋め立て処分するごみが増えるとリサイクル率が低下するため、リデュース(発生抑制)などを促せるとしている。
また、リサイクル率のみならず、焼却量や埋め立て量、CO₂排出量なども表示。結果を一覧にして環境レポートを作成、公開できる。現在、県などが運営する「かながわSDGsアクションファンド」を通じて開発資金などの調達を進めている。