サイマコーポレーション(藤沢市辻堂)は、ロボットやドローンの使用に特化した「頭部が世界一低い」とする特殊ねじの販売を始めた。頭部の高さが0.5~1.2ミリ。重さはわずか0.08グラム(ねじ直径2×長さ3ミリの場合)を実現。同社が展開するねじの海外ブランド「310express ®」のラインアップに追加した。手軽に使ってもらえるよう、鉄とステンレス素材のトライアルセットを用意。グローバル販売をしていく。

頭部の高さわずか0.5ミリ

小型・省スペース設計が求められるサービスロボットや二足歩行ロボのほか、軽量化により積載量と飛行時間をアップしたいドローンなどへの用途を見込む。形状を工夫することで、一般的な十字小ねじと同じような条件で使用できるという。今回発売したロボット・ドローン用ねじのトライアルセットは、鉄(3000円)とステンレス(6800円)の2種類。

鉄は直径(3~4ミリ)と長さ(6~10ミリ)で、計10サイズのねじが各30本ずつ入っている。一方、ステンレスは直径(2~4ミリ)、長さ(5~20ミリ)の計16サイズで各15本入り。中でもステンレスタイプは捜索用ドローンなど、屋外での用途に向くという。1本単位での注文も受け付ける。

ねじメーカー各社とも、ねじを販売する場合、数万本単位での出荷を基本としているが、同社ではあえて“少量多品種”に特化。付加価値が高いねじを販売することで差別化を図っている。

斎間孝社長は「人手不足解消や新型コロナウイルスの影響で、今後はロボットに対する需要が高まってきます。そのため、専用ねじも必要になってきます」と説明。ジャパンブランドのねじとして、海外30カ国でも販売する。1カ国当たり月20万円程度の販売を計画している。

(2020年5月号掲載)