住まいの産業 / ライフサイエンス

ラリー車の基地でクルマ産業活性化

アクテックインターナショナル(横浜市港北区新羽町)は、自動車ラリー競技で活躍した辻井利宏社長が2005年に設立。横浜の店舗でラリー車の製作や若手ドライバーの育成に取り組む一方、洗車用ケミカル剤などノウハウを生かしたカーケア用品のOEM(相手先ブランド)販売で売り上げを伸ばしている。24年は店舗を生かした高級車の予約制手洗いサービス、ホイールなど特注品の製造といった高付加価値事業を拡大する計画だ。

カーケア用品販売も伸長

港北区内の店舗「ZEUS YOKOHAMA BASE」にはラリー車両が並び、セッティングを変えて走行特性をテストできるドライビングシミュレータも備える。

ラリー競技の基地として運用してきたが、自動車ファンが集まる場としてケミカル用品を生かした高級車の予約制手洗いサービスを提供。セルフ化が進むガソリンスタンドでできなくなった手洗いサービスの需要に対応する。

また、ラリー車製作のノウハウを生かし、自分の車だけに最適化したホイールや変速機部品などのカスタム用品を受注する。

同社は全日本ラリー選手権に「MATEX-AQTECラリーチーム」としてフル参戦。また、若者のクルマ離れが指摘されるなか大学の自動車部の支援などに取り組んでいる。

■OEMが拡大

売り上げの中心であるカーケア用品「ZEUSシリーズ」は、研磨剤やクリーナー、ボディーコートなどプロの光沢仕上げを短時間で実現する成分を工夫。性能を評価され自社ブランド販売のほか自動車メーカー系サービス拠点などへのOEM供給が大きくなっている。

さらに店舗への自動車ファンの来店を促し、「自動車産業の活性化に貢献したいです」(辻井社長)と話している。

(2024年3月号掲載)