金属加工・樹脂加工・その他加工

プラ成形の生産移管サービス開始

プラスチック成形のロッキー化成(横浜市都筑区折本町)は、第三者が使用していた金型を引き継いで生産する「射出成形生産移管サービス」を始めた。後継者不足で廃業する同業者が増えていることや、国内回帰をしたいとする企業が出てきたことからサービスの需要があると判断。金型を継承するだけでなく、より高品質でコストダウンをするための改良や、金型の新規製作なども提案していく。

後継者難や国内回帰に対応

すでに日本市場から撤退した外資系成形メーカーの金型を継承し、アタッチメントを付けたり、改造したりすることで移管した実績がある。

プラスチック成形を請け負っていた企業が廃業するなど、何らかの理由で生産ができなくなった場合、金型を保有する発注元も製品供給ができなくなってしまう。

加えて、最近では海外生産をしていた日系企業が、現地の人件費上昇やサプライチェーンリスクを回避する理由で、国内回帰する動きも出ている。

新サービスでは、使用していた金型を同社まで送ってもらい、詳細をヒアリングすることから始まる。型寸法や使用材料、ロット数量、ターゲット金額、納期などの詳細を聞きながら、改善点も同時に探る。そして金型改造や新規設計・生産により、最終的に生産性向上とコストダウンにつなげていく。

金型は100トンまでで、それ以上は協力工場で対応する。鎌田和明社長は「生産移管で困っている企業をサポートし、いずれは新規受注にもつなげたいです」と話している。

(2023年8月号掲載)