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プラ成形に「レシピ」提供、誰にでも

Moldintel(智穎智能、桃園市)は、ベテラン技術者の経験を必要とするプラスチックの射出成形が、誰でもできるようになる「成形データソリューション」を開発した。射出成形機の設備や、プラスチック材料の種類、最終製品の形状などの情報をクラウドシステム上に入力するだけで、生産に必要な条件などの「レシピ」を示す。

マニュアルで熟練製品も生産

台湾・中原大学機械工学科の博士課程でプラスチックの研究をしていた張詠翔・執行長CEOらが設立したベンチャー。

同システムでには、過去30年間にわたるプラスチック材料の特性に関する研究データを蓄積し、AI(人工知能)を組み合わせた。データベースに登録されたプラスチック材料は約2000種類あるという。

同システムで示されたレシピを射出成形機に入力すれば、数回のトライで理想的な成形品が生み出せるという。

「成形機のレクチャーを受け、システムで最初から最後までマニュアルに沿って入力していけば、誰でもベテランのような製品が作れます」と張CEO。

台湾では日本同様、少子高齢化が進んでおり、ものづくり人材の確保が課題。DX化を進めることで、経験がない若い人材でも射出成形ができるようなシステムを提供することで、プラスチック産業の発展につなげたいという。現在は日本語版も制作しており、展示会出展も計画する。

(2023年8月号掲載)