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セラミック濾過筒、試作生産可能に

水処理装置製造、日本濾水機工業(横浜市南区井土ケ谷中町)は、100年以上の歴史がある水処理用のセラミック濾過筒「セラポア」の販路拡大を進める。現在は製薬関係や飲料製造などに使用されているが、“濾(ろ)過”に関し、あらゆる業界からのニーズに応えるため、試作や少量生産ができるラインを新設した。

セラミック濾過筒「セラポア」の販路拡大

「セラポア」は、1918(大正7)年の同社創業以来生産されている超ロングセラー。第2次世界大戦中には、陸軍の野戦用濾水機として携帯されていたこともある。現在も根強いニーズがある。

今回稼働させた新ラインは、自動化を導入し、少量生産を実現。10本の少量であれば、約30分で成形できる。従来のラインでは最少でも50本単位からだったので、試作や小ロット生産が難しかった。

しかし、今後は「通常生産と試作・開発の同時進行も可能になりました」(担当の瀬戸順平さん)としており、カスタマイズなど、お客さんからのニーズに応じ供給ができるという。

(2021年9月号掲載)