海外注目企業・海外ベンチャー

スマートワイヤ放電加工機を展示

世界36カ国以上に展開

今回の出展企業の注目は、精密放電ワイヤ放電加工機メーカー、精呈科技(台中市)だ。大手ワイヤカット放電加工機で30年の経験を持つ日本人技術者の松尾義侃氏が台湾技術者たちと2006年に設立した。「EXCETEK(エクセテック)」のブランド名で世界36カ国以上に展開している。

小型から大型まで、標準モデルだけでなくオーダーメードの特注設備を年間約300台販売。航空や自動車産業向けなどを中心に普及させている。

特に日本でニーズが高いのは、厚板加工1000mmまで可能な「V-12100」や、長さ2mの長尺ワークも加工可能な「V-2000」などの大型・特殊シリーズという。

また、欧州向けでは顧客からの特殊なニーズに対応した特注設備も手掛け、これまで10人がかりで30台の機械で加工していたものが1台で可能になったケースもある。

今回、同社が主力展示するのは、ワイヤ放電加工機「NPシリーズ」。ITRI(工業技術研究院)と提携開発したリモートモニタリングシステム「E-LINK」と同加工機を接続すれば、パソコンやスマートフォンなどのネットワーク上で生産管理ができるという。

「コストダウンのためにはどう加工していくか、情報を管理するものです」と、張瑞成・総経理。加工機設備の一覧、稼動状況、メンテナンス状況などをオフィスで閲覧でき、工場内の他社製加工機も接続可能としている。

(2021年10月号掲載)