吉澤製作所(川崎市川崎区鋼管通)の吉澤秀人社長は、細いシャフトの頭にねじ締め付け用の六角穴を簡単にあける装置「マイスターポンチ(仮称)」を開発した。ベンチレース(卓上旋盤)の名人で2014年に「かわさきマイスター」に認定された吉澤社長が、顧客の要望を受けて開発したもの。六角形のほか、通常の工具では外せない、いたずら防止の特殊な穴形状も低コストで簡単に加工できる。
「マイスター」の実用新案登録
産業機器には、細長いシャフトにねじを切って固定する部品がよく使われ、通常のプラスねじより強い力で締められる六角穴のニーズが強い。
しかし通常、六角穴をあけるには、非常に硬い特殊な金属で作った六角形の金型を高圧でプレスするか、ワイヤー放電加工機などで一つずつ加工するしかなく、コストや時間がかかった。
「マイスターポンチ」は、大量生産しない部品に低コストで簡易に六角穴をあける装置として開発。打ち込むポンチ部分は炭素工具鋼(SK鋼)を熱処理で硬くしており、銅や真ちゅう、鉄、ステンレスのシャフトに穴をあけられる。穴の形は直径8ミリメートルまでなら自由に設計できる。
ポンチを保持する「ガイド」と穴をあけたいシャフト材料を固定する「ヘッドテーブル」を、円筒形の本体で上下につなげる構成。ガイドの上部をハンマーで軽くたたくと穴があく。