猛暑下でのゴルフも快適に─。自動車部品製造、関東化成工業(横須賀市池田町)は、日本初となる冷房搭載のゴルフカートを開発、ラウンドでの運用を始めた。既存のカートはバッテリー容量の制約から冷房が搭載できず、猛暑下の移動は熱中症リスクがあった。同社は、屋外での使用環境にも耐えうる特殊バッテリーで稼働する冷房システムを採用。超冷風の5度から温度調整が可能で、連続10時間以上稼働する。同システムは既存のカートに後付けできるため、全国のゴルフ場に提案していく。
猛暑下のプレーを快適に
「コンフォートカートソレイユ」と名付けた。地元・横須賀の農業体験型総合公園「ソレイユの丘」にちなんだ。
ゴルフカートは“電動車”であるため、バッテリー消費が激しい冷房を搭載するのは難しい。また、リチウム電池などを外付けしようにも、屋外での使用は危険が伴う。
そこで同社は安全性と耐久性が高い「リン酸鉄リチウムバッテリー」を採用し、車体後部に載せて冷房システムに電気を供給する仕組みを開発。急速充電にも対応した。製品化までには3年かかったという。
■屋根ごと交換
同社では、冷房が搭載したカートの屋根を生産し、バッテリーとともに交換していく。屋根はカートメーカーや車種ごとに準備する。