コロナ禍をきっかけに誕生した「プリン」が話を呼んでいる。イタリアンレストラン、POZ DINING(ポズダイニング、横浜市中区吉田町)が開発したオリジナル商品「ボーノプリン」が、2020年6月の発売以降、月間6000個以上を販売。SNSやネットメディアで話題となり、「横浜お土産5選」にも選ばれるなど、人気は広がっている。
余剰の卵・牛乳を素材に
JR線・関内駅近くの店舗。厳選された農産物を使用した“完全無添加”のイタリア料理の店。「大手飲食店やホテルでは出回ることがない、希少な食材ばかり使っています。本当の自然の味を知ってほしいからです」と土屋良一・オーナーシェフは語る。
しかし、新型コロナウイルスの影響は同店を含めた多くの飲食店に大きな打撃を与えた。同時に食材の需要も減少し、農家たちも苦境に立たされていた。
そんな中で同店は新たな一手を模索。余剰となっていた卵や牛乳を何とか活用できないかと考え、土屋シェフはオリジナルプリンの開発に着手した。
■完全無添加に
「もともとプリンが大好きで、過去10年間で100回以上試作を重ねましたが、満足できるプリンが作れませんでした」
そんな時、相模原の小川フェニックスが生産するブランド卵「鳳凰卵」、それに北海道・養老牛の放牧牛の牛乳に出会った。二つの食材を組み合わせた結果、「これまでで最高のプリン」(土屋シェフ)が完成したという。
卵、牛乳、きび砂糖の三つの成分のみで作られた完全無添加。価格は2479円(会員価格、6個入り)。
「味は濃厚そのものです。それぞれの素材の味もしっかりと感じられます」と話しており、地元・横浜の新名物を目指している。今年からは神奈川県内の有名デパートでも順次販売していく予定だ。