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コロナ禍でもアプリ活用で活性化

JR横浜線橋本駅近くの橋本商店街(橋本商店街協同組合)が、デジタルツールを活用することで、コロナ禍での集客や活性化につなげている。スマートフォンとタブレット端末に特化した「橋本アプリ」を通じ、商店街イベントの告知や会員店舗からの情報発信に力を入れる。現時点でのダウンロード数は4000近く。コロナ禍でも加入店舗は増えており、160事業者を擁するまでになっている

同商店街の「橋本アプリ」は、外注せず、常勤の人材を置く事務局による完全な自主運営だ。昨年には経済産業省・中小企業庁から「はばたく商店街30選」にも選ばれた。

商店街のような“来店型ビジネス”ではコロナ禍でも奮闘する個店は多いが、魅力を伝えられる広報手段が身近にはない。DMやチラシも費用がかかる。「アプリなら無料で利用でき、発信できます」(古橋裕一理事長)と、以前から構想を温めていたという。2018年4月、県内でもいち早く専用アプリをリリース。約2年前に大規模リニューアルして以降、利用者は年々増え続けている。

スマホ内でスタンプラリー

今年1月からは、アプリ内で完結するスタンプラリーを開催。会員の店舗内にあるQRコードをスキャンして獲得する電子スタンプが3つたまると、アプリ内で「ガラポン」に挑戦でき、その場で賞品が当たる。「(スタンプラリーを始めたことで)アプリのダウンロード数が一気に伸びました」(古橋理事長)という。

また、乗降客数が多いJR線・橋本駅のペデストリアンデッキでは、コロナ禍で苦戦する会員の飲食店、物販店などに日替わりで出店してもらい、テイクアウト販売の場を提供する「はしべんプラス」も展開。商店街に加入するメリットを増やすことでコロナ禍でも会員増につなげている。

(2022年3月号掲載)