住まいの産業 / ライフサイエンス

エコで安全、欧州発の外壁塗装

Good Job Company(グッドジョブカンパニー、横浜市都筑区新栄町)は、100%無機系塗料であるドイツの「カイム・コンクレタール」を使用し、コンクリート住宅やビルなどを外壁塗装する新規事業に乗り出した。欧州で150年以上の歴史がある同塗料の機能性に魅了された金森司社長が「仕事の集大成」として始めたものだ。内装分野で培ってきた塗装ノウハウを応用し、温風の塗装機(ガン)で施工することで作業効率を飛躍的に高めた独自工法を開発。広く採用を呼びかける。

100%無機系、独自工法も開発

コンクレタールは、日本での認知度は高くないものの、世界中の有名建築家が愛用。米ホワイトハウスにも採用されているという。

無機系のため燃焼しても有毒ガスは発生せず「耐久年数も50~60年」(金森社長)という。

通常の有機系塗料と異なり、主成分は水ガラス(珪酸カリウム)などで構成。塗装による塗膜を形成するのではなくコンクリート内部に浸透する。紫外線の影響で退色することがほぼなく、カビも発生せず、鮮やかな色が持続する。

「塗るのではなく“染める”イメージです」と説明する。約200色あり、濃淡も変えられる。

■事業の集大成に

1991年の創業以来、内装分野での塗装を得意とする。現在も大手アパレルメーカーや大手カフェチェーンなどの内装、補修を手掛けている。店舗だけでなくオフィスや住宅も対応し、年間施工件数は1000件を超える。

「色の持つ力を引き出しています」と語り、輸入塗料の中から平均2000色を提供。デザインやイメージに合わせた色を提案したり、調色したりするのが強みだ。

また、塗装時には、ムラが出にくく作業スピードも早い独ABAC社製の温風低圧塗装ガンを採用しているのも特徴という。

そんな同社が内装から外壁に参入。無機系塗料のコンクレタールに金森社長は「ほれ込みました」としており、塗装一筋30年間やってきた集大成と位置づけている。

(2024年2月号掲載)