まるで紙製品の博物館─。大型看板製作のベレイマージ(綾瀬市大上)は、本社近くのショールームをリニューアルオープンさせた。「当社ができることのすべてを展示しています」と町屋佐知子社長。「リボード」と「ペーパーハニカム」といった紙素材で製作した什器(じゅうき)などを多数展示。「こんな製品も紙で作れるのか」という驚きやワクワク感を持ってもらえるよう、演出にも工夫を凝らした。
ベレイマージ、ショールームを改装
本社からほど近い木工工場の跡地を改装。室内200平方㍍ほどの広さに「ピアノがあるカウンターバー」「アパレルショップ」「防災グッズ」の各ゾーンを設けた。ピアノなど展示物のほとんどが紙製品。奥には「古い町並みの中の駄菓子屋」も再現した。
同社は、屋外看板など大型カラー画像を企画・製作する企業。数年前からは100%紙素材であるリボードなどを活用し、看板やポスターなどの平面(二次元)では限界があったものを、立体的(三次元)に仕上げる新事業を始めた。リボードはスウェーデン生まれのエコ素材で、木材と同等の強度を持っているとされる。
そのため、展示会のブースやオフィス家具などに、同素材を使えば、軽くて丈夫で簡単に製作できるとしており、現在は用途開拓を進めている。ショールームもその一環だ。
「営業活動の中で、言葉で伝えるのは限界があります。見て、触って、体験してもらうのが一番です」(町屋社長)と話している。