企業向けの宅配弁当・ランチ亭（横浜市港北区新羽町）を運営する魚のぶは、計9種類の弁当を、当日午前9時15分までに選んで注文できるサービスで差別化している。宅配弁当を「前日注文」とする業者が多い中で、当日に選べるサービスは珍しいという。「その日の気分で選べてこそ、お弁当は仕事のパワーになります」と廣井邦光社長は話している。
ランチ亭、本格鍋料理も
企業向け宅配弁当業界は、テレワークの普及でオフィスへの出社が減った影響を受けている。その中でも同社は当日注文可能なサービスと「1食500円から」（2022年末時点）という手軽さにより、固定客を獲得。現在は横浜市港北区と都筑区を中心に330社と契約している。
2週間サイクルでメニューが変わる「チョイス弁当」では、カレーや丼ものといった定番のほか、冬場の期間限定で鍋料理も用意。宅配後に点火して食べる本格派だ。
衛生的な近代設備の中で、栄養士と職人が腕をふるい、毎朝できたてを提供する体制を整備。「一度頼んでもらうと、おいしいので（業者を）変えない企業がほとんどです」と廣井社長は語っている。
同社は1955年4月創業の老舗。ランチ亭のほかにも、同じ港北区内で懐石料理「花いおり」も運営する。
