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あらゆる製品、ノウハウの「マニュアル」作成

あらゆる製品、業務のマニュアル作ります─。スタートアップ企業、取説maker(相模原市中央区田名)は、マニュアル・取扱説明書をオーダーメードで制作するビジネスを本格化させた。自社商品の取扱説明書のほか、熟練職人のノウハウや、属人化している業務など“目に見えないもの”でも「取材」を重ね、マニュアルとしてまとめていく。技能継承や業務負担軽減などにつなげてもらう。

取説maker、技能継承や生産性向上で

受託制作するマニュアル・取扱説明書は2種類。電気製品や通信機器など、いわゆるモノやシステムを使いこなすためのマニュアル。もう一方が、技能継承や社員教育、業務の引き継ぎなど“ノウハウ”を見える化したマニュアルだ。

製品などのマニュアル・取扱説明書の制作は、大谷勇樹社長が起業前のメーカー会社員時代から手掛けてきており、これまで約300種類の実績がある。直近では、通信機器のルーターや、プラスチック成形機などの操作マニュアルを担当したという。

「今まで目にしてきたマニュアルの多くは、開発者や技術者が書いたものです。そのため、どうしても技術的になってしまい、分かりにくいものばかりでした。製品に優れた機能があっても、ユーザーが正しく理解できなければ、安全かつ効果的に使用できません」(大谷社長)と説明する。

■脱属人化につなげる

一方“ノウハウのマニュアル化”は、熟練職人の作業や、属人化している社内業務などが対象。作業内容を把握した上で、細かい部分まで分類し時間をかけて取材していく。そして1ページ1ページ、図やイラストも交えながら分かりやすく作り込むという。

「技術の基礎や応用の要点をマニュアルにすることで、効率的に継承できるはずです」(同)と話している。

マニュアルは冊子・電子版のみならず、外国人従業員や海外市場向けに多言語化することも可能だ。制作費はページ当たり数万円に設定した。

(2022年9月号掲載)