精密板金加工、スタックス(川崎市中原区下沼部)は、「超精密板金」の販路拡大を進める。勝浦工場(千葉県勝浦市)で板厚0.1ミリ以下の超薄のアルミ板などを加工できる特殊技術を確立。超薄板でも金属を変形させず、きれいに仕上げられるとしており、超精密板金が求められる人工衛星やロケットなどの宇宙関連産業から、さらなる受注拡大を狙っていく。
板厚0.1ミリ以下も対応
総務・営業部門がある本社のほか、千葉県勝浦市と新潟県十日町市に工場を持つ。1個からの加工に応じられる少量多品種生産に特化。同社全体で年間延べ2万4000アイテムを手掛けている。取引先も300社超ある。
超精密なものから冷蔵庫の筐体サイズまで受けられる対応力を特徴とするが、「これからは各工場の持ち味を生かし、強みを伸ばしていきたいです」(星野佳史社長)としており、中でも勝浦工場では超精密分野を伸ばしていく。
■「シム板」など生産
現在、同工場では過酷な環境下での稼働が求められる人工衛星などで、金属間のすき間を埋めるための超極薄「シム板」の生産を手掛ける。そのため“超精密”の腕を磨いており、「板厚0.03ミリメートルの加工なども普通にやっています」という。