徹底したカウンセリングと心理学を活用した接客を特徴とする美容室「Seep hair concierge」(シープ・ヘアコンシェルジュ)が川崎市幸区北加瀬にオープンした。高級ホテルと同じ内装材を使用した半個室の施術空間や、特別な鏡やシャンプー台を導入し、上質なサービスを提供。多角的なカウンセリングと技術を組み合わせることで「理想の女性像」に近づいてもらうという。
価格設定は高付加価値で
カット料金は8800円と、エリア内では最も高い価格帯という。それでも菅原直希代表は「値引きは簡単にできますが、値上げは難しいです。自分へのプレッシャーとしても高価格に設定し、きちんと一人一人に高い付加価値のサービスを提供したいです」ときっぱり。
JR新川崎駅近くの高級住宅地に立地し、富裕層をターゲットにしている。施術空間の質にもこだわる。半個室の内装には、ニューヨークの高級ホテルの客室と同じ素材を採用。鏡は青色色素をカットし、肌の色を美しく見せる特殊なものを使用している。
シャンプー台は、50台以上を試し、最も首への負担が少ないものを厳選したという。「首が細い女性は頸動脈(けいどうみゃく)が圧迫されると頭痛やめまいがおこることがあります。なるべく寝心地がよいものを探し、半年かけて複数のメーカーのショールームを回りました」
菅原代表は、自身の美容師経験からカウンセリングの重要性を実感しているといい、店舗では消費者心理学を取り入れた「ヒューマンタイプ診断」を導入。
客の性格に応じて話し方やジェスチャーを調整する。「陽気な方にはテンポ良く話し、静かに過ごしたいお客様には控えめなジェスチャーを心がけています」と、細やかな配慮をしているという。
さらに、施術の一環として香水も提案している。スパイシー系やローズ系など、客の好みや気分に合わせた香りをセレクト。「髪型だけでなく、最後の仕上げに香水をつけることで、特別な時間の記憶を持続してもらいたいです」と語る。
今後は、ドミナント戦略で近隣エリアへの多店舗展開を視野に入れるほか、コンサルとして他店舗の監修にも挑戦したい考えだ。




