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「段取り替え」容易な充填機 多品種少量生産の武器に

ナミックス(横浜市青葉区恩田町)は、化粧品・製薬業界向けに、充填(じゅうてん)機などの生産設備を開発・製造している。同社製品は機械内部の清掃が容易で、ラインを流れる商品を固定する治具を、工具を使わず簡単に交換できる。化粧品や薬品は多品種少量生産のため、品目を切り替えながら生産する「段取り替え」が柔軟にできる点に、顧客企業からの評価も高い。長井剛敏社長兼CEOは「今後は高付加価値商品を頻繁に切り替えて生産する、他の業界にも進出したいです」と話している。

対象業種の拡大を狙う

1987年設立で社員数は25人。メカ部分の機構と制御プログラムを両方設計・開発し、本社に隣接する横浜工場と埼玉工場(埼玉県久喜市)で製造している。

製品はボトルに液体を入れる「充填機」のほか、ふたを閉める「キャッパー」、商品を詰める箱を折る「カートナー」など。それぞれ基本モデルを顧客ごとにカスタマイズして納品する。

段取り替えを容易にするため、清掃が必要な部分を簡単に分解できる構造を採用。固定治具の位置や角度の変更・交換も容易にし、「生産技術の社員ではなく、パートさんでも段取り替えできるほど簡単」(同)なのが特徴という。

2代目の長井社長は現在51歳。2000年に入社し12年に事業承継した。

創業者の父がさまざまな機械を設計・製造し、4人の社員と深夜までの残業を繰り返していたのに対し、対象とする業界と製品モデルを絞り込み、社員の生活の質の向上と営業利益率2ケタの利益体質を実現した。

現在の取引先は全国の化粧品・医薬品関連の約500社。今後はBtoB分野で付加価値の高い製品を多品種生産する他業界にも顧客を広げていきたいといい、アイデアや協業先を募集している。

また、長井社長は「日本のものづくりに楽しさ(FUN)とファン(FAN)を増やしたい。技術だけでなく会社の魅力を磨きたいと考えています」と語り、18年から独自のブランディング活動を展開している。

社屋外観を黒、室内は緑と黄緑、黄のコーポレートカラーに統一し、階段の踊り場に発明王エジソンのイラストを配したデザインを採用。SDGsへの取り組みや、社員と性的マイノリティーへの理解・共感・支援活動なども行う。

ユニークな活動は若い人材を引きつけ、大学院卒を含む技術者の新卒採用にもつながっている。

(2025年7月掲載)