横浜発祥の野毛山カレー食堂が、レトルト商品を開発した。キッチンカーとケータリングで自慢のカレーを提供しているが、創業時から「いつかはメーカーになりたい」という夢を持ち続けていた粟田孝社長が開発に没頭。このほど5種類のレトルトカレーを商品化した。
野毛山カレー食堂、初のレトルト商品開発
2009年に横浜野毛でカレー専門店としてスタート。17年に東京・狛江市にセントラルキッチンを設けてからは、キッチンカーとケータリングに絞っている。
年間の出店数は約140件。音楽イベントとなると、多い時で1日2000食以上も提供することもある。審査が厳しい大型イベントでも毎年お呼びがかかる。「おいしいものを、とにかく早く提供する」が信条で、固定ファンを増やす。
■店と同じ味を再現
カレーに対し、人一倍こだわりがある粟田社長。これまで開発してきたメニューは数え切れない。ただ、人気店となった今でも「メーカー」という言葉が脳裏から離れることはなく、店と同じ味を再現するレトルト商品の開発を続けていたという。
発売したレトルトカレーは「完熟トマトのチキンカレー」「若鶏のグリーンカレー」「豚バラ肉のポークカレー」など、計5種類。いずれもインターネットで販売している。専用設備も新規導入。
“完全自社製造”で月産5000食を提供できる体制も整えた。
「バーベキューの締めに、焼いたお肉をカレーにのせて食べると最高です」と粟田社長。キッチンカーやケータリングとは異なる新規事業として、高級志向のアウトドア用品店などにアプローチしていく。