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「タイムカード感覚」の勤怠システム開発

弥栄(横浜市港北区新横浜)は、紙に打刻するタイムカードの代わりにQRコードをかざして勤怠を管理するシステムを開発した。短期やスポットで働くアルバイト従業員が多い企業での利用を想定し、名前と職種(時給)を入力すれば、自動的に本人のQRコードを発行する。「アナログのタイムカードの手軽さはそのままにしたシステムです」と盛田真司社長は話している。

弥栄、QRコードで作成しシンプルに

現在、さまざまなタイプの勤怠管理システムが市販されているが、短期間やスポットのアルバイトを多く抱え、出入りが頻繁にある飲食チェーンなどにとっては、一人一人を勤怠管理システムに登録する作業の負担が大きい。

従来は各従業員に紙のタイムカードを発行し、出退勤時間を打刻してもらっていたが、デジタル化の普及により紙のタイムカードの生産量が激減し、入手も難しくなってきた。そのため、県内の飲食チェーンとともに“タイムカード感覚”で使えるような新しいシステムの開発を進めていた。

新システムでは、アルバイト従業員の氏名などを登録すると、従業員番号が自動的に割り振られ、QRコードが発行される。これをスマートフォンで撮影するかネームプレートに印刷するかして使用する。

また、従業員が出勤時にQRコードリーダーにかざし、退勤時に休憩時間を入力して再びかざすと、サーバーを経由して中央の管理画面に送られ、給与計算システムに反映される。

飲食チェーンで検証し、3月中にも商品化を進める。サブスクリプションでの提供を想定しており、1店舗当たり数千円から導入可能という。

(2022年3月号掲載)